大田泰示選手のファイターズへのトレードは才能を開花

野球

大田泰示選手は東海大相模高校から読売巨人軍に2009年、ドラフト1位で入団した強打の三塁手でした。松井秀喜選手の背負った55番をルーキーイヤーから与えられ、スラッガーとして大きく育てたい、という期待を一身に背負って育成されます。しかし、プロレベルの変化球に翻弄されることも少なくはなく、2軍レベルでは結果を出しても1軍の壁に跳ね返される日々でした。
本職の三塁以外にも、身体能力とスピードを活かすため外野に挑戦し出場機会を伸ばそうとしましたが、なかなか1軍に定着できませんでした。

試行錯誤を続けていた2016年オフ、ファンにとっては耳を疑うような大型トレードのニュースが流れます。それは、大田泰示選手を含む2選手を巨人が放出し、日本ハムファイターズから元エース左腕である吉川光夫投手を含む2名を獲得する2対2トレードでした。
これまでも耳を疑うような補強をしてきた日本ハムファイターズの次なる一手は、大田泰示選手の獲得だったのです。大きな期待をかけられていた大田泰示選手は、ゼロから新天地での再起を図ることになりました。

日本ハムファイターズに入団して、与えられたポジションは左翼や中堅などの外野でした。ここで大田泰示選手の才能が開花し、強肩を活かした範囲の広い外野守備を武器に、一発を秘めた振りの強いバッターとしての素質をファンに見せつけます。大田泰示選手のポジションは打撃の優れた選手が多いポジションです。厚い選手層の巨人軍ではポジション確保のために目先の結果を追い求めてバッティングが小さくなり、勇気をもってフルスイング出来ずにいました。しかし、日本ハムファイターズに入団してポジションが固定されると、思い切ったスイングが出来るようになり、三振も多いが長打も多い、豪快さが持ち味の選手へと復活を遂げます。

こうしてトレード初年からファイターズのレギュラーとなった大田泰示選手は、北海道でも人気の有名選手となったのです。